HR-Vの車検に向けたセルフ整備の続編です。
特に整備士資格もない素人の機械好きが書いているので間違いや勘違いがあるかもしれません。
前回はブレーキディスクローターの交換を様子をUPしましたが
今回はディスローターと対をなして制動力を発生させる
重要なパーツであるディスクパッドの交換の様子です。
この作業は実際にはディスクローラの交換時に同時に
作業を行っていましたがブログ上では2部構成になりました

ブレーキディスクローターを挟むように被さっているのが
キャリパーと呼ばれるものです。
キャリパーはディスクを左右から挟んで制動をかける
ディスパッドとブレーキペダルから油圧を介してディスクパッドを
抑え込むピストンで主に構成されています。
この方式のキャリパーをフローティングタイプというらしい。
2本あるスライドピンのボルトのうち1本を外すと
上の写真右側のようにピストンが組み込まれたキャリパー本体が
カパッと上側に開いてディスクパッドが露出します。
パッドだけの交換ならこのまま作業を進めればOKですが
今回はローターの交換もあったのでスライドピンを2本とも外して
ピストンのついているキャリパー本体を外した上で
更にパッドが装着されているシリンダーマウント自体もボルト2本を緩めて外しました。
このボルトは錆や強いトルクで締め付けられているため潤滑剤を何度も吹き付けてからハンドラチェットでようやく外せました

▲シリンダーマウント
右側上下にあるブーツがスライドピンの位置。
このスライドピンにも一部固着が見られたということで
今回の車検見積りのも交換パーツとして記載されていました。
パーツ代としてはそれほど高価なものではありませんが
ピンを抜いて古いグリスを拭き取り一部の錆を取ってから
新しいグリスを塗って再セットしました。

▲取り外した直後のスライドピン
HR-Vの場合は2本あるスライドピンのうち1本が
薄い金メッキのような光沢の物でもう1本が
上の写真のような通常の鉄色でした。
これが完全に固着すると文字通りスライドしにくくなり
ブレーキを緩めてもパッドがディスクに触れた状態が続くので
いわゆる「ひきずり」現象の要因となります。
この作業でとりあえずスライドピンの交換は不要となりました。
パッド自体は特にネジやボルト類で固定されていないので
マイナスドライバーでそれぞれ外側に引きはがします。
今回はディスクローターもパッドも交換するので特に傷の心配もいらないでしょう。

▲外したディスクパッド。
今回の車検の見積もりではディスクパッドの交換は
含まれていなかったのですがローターを交換して
ディスクパッドはそのままというのもねぇ。
ディスクパッド本体のほかにステンレスの
薄板(パッドシム)が外側に1枚、内側に2枚装着されています。
このパッドシムは再利用するのでブレーキクリーナ等で
綺麗にして新しいパッドに再装着しました。
今回購入したディスクパッドは楽天で購入。
トップリード製フロント左右セットで¥2,590(送料込)でした。
今では楽天では送料別の価格のみとなっていますが
これならAmazonで買っても同じ

ほぼ最安値&最安値ブランドなのでもうちょっと高いものでもよかったかも・・・

▲こうしてみるとまだまだ使えそうな感じですよね。
ローターを押えて削れるライニングの厚みは
交換目安の2㎜以上は余裕であります。

▲新規購入したパッドはライニング部分が2分割になっていました。
(純正品は1枚構成)

▲ディスクパッド表面は摩擦抵抗を高めるためにかなりザラつきがありますね。

▲パッドシムにはブレーキ用のグリスを塗ります。
こちらはモノタロウで購入¥600程度でした。
同じメーカーのその名もブレーキシムグリースの方がよかったかも?
一応こちらもモリブデン配合なので大丈夫かな・・・
ブレーキシムグリースについてはカー用品店に探しに行きましたが店頭に置いている店がありませんでした。最近は自分でパッド交換する人が減って需要がないそうです。
以前は結構ガレージでクルマいじりをして休日を過ごす人って多かったのですが最近はみんなプロ任せなのかなぁ?安心といえば安心だけど・・

パッドを外した時の逆の手順で新品のパッドをシリンダーマウントにセット。
この時、左フロント側のパッドがなかなか押し込めず苦労しました。
パッドとマウントの間には薄い板(リテーナー)が挟まっていて
これがパッドを取り外す際のガイドとなるのですが
かなり精度がシビアでなかなか新品のパッドが収まらず
最後には掟破りのプラスチックハンマーで叩いてセットしちゃいました。
ローターを回転させてパッドがこの段階で擦れていないことを確認してから
キャリパー本体(ピストン)をもとの位置に戻しスライドピンのボルトを締めこみます。

このときキャリパーピストンが飛び出しすぎてパッドにあたってしまい
うまくセットできない場合がありますのでその場合は
ピストンを押し戻ス作業が必要です。
これだけのための専用工具もありますが手持ちの工具を工夫して
なんとかピストンを押し戻して無事作業終了です。
作業後はゆっくりとクルマを動かしブレーキが効いていることを確認し
念には念を入れてほとんどクルマの走らない里山の周回コースで
フルブレーキングのテストも行いましたが
懸念されているABSの超低速ブレーキン時の誤作動はまだ時々発生。
安全性に問題はなさそうだし車検も通るのですが
ダメ元でセンサーのみ車検時に交換をしてもらうことにしました。
見積もりだと材工込みで2万円ほどらしいです

一応、車検に向けた自分でできる範囲のブレーキ整備はこれで終わり。
車検見積りの項目のうちこれで3万円ほどは自分で作業することにより節約できました。
見積もり時には指摘されなかったけどピストンの錆がかなり気になります。
一応、ピストンメンテナンスのパーツも買ってあるのですが
ピストンを抜いて錆を落としオイルシールやダストカバーを交換するとなると
ブレーキフェードのエア抜き作業が必須となり
ひとりこの先作業を進めるのには専用工具が必須。
もう一人手伝ってくれる人が確保できたらこちらの作業も実施しますが
車検は現状のままで通します。
ブレーキはきちんと作動しないと命にかかわりますのでくれぐれも
自信のない方は手を付けない方が無難ですが
あまりにも自分クルマにブラックボックスを増やすのも一考です。
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