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2009年2月 7日 (土曜日)

『テンペスト(上)若夏の巻』 池上 永一著

bookタイトルの『テンペスト』とは英語でtyphoontenpest)という意味です。

この作品は日本に併合される前の沖縄、そう琉球王国が舞台です。

私がこの時代の琉球王国といって思い浮かべるのがかつてNHK大河ドラマとして放送されたtv『琉球の風』ぐらいです。
一般的に沖縄県民以外にはあまり馴染みのない・・・というか知らない時代を舞台にした作品で読む前からちょっとわくわくしちゃいます。

首里に住む少女・真鶴は女性として生まれながらも天才的学問の能力を琉球のために活かそうと性別を偽って孫寧温という名で中国の科挙の琉球版である科試(こうし)試験に史上最年少で合格した。
いきなり王宮の行政府である評定所筆者主取となった寧温はその美しさをカモフラージュするため自らを宦官(去勢した男性)として琉球王朝に吹き荒れる難題を次から次へと見事に解決していきます。

ここらへんは韓流ドラマ『チャングムの誓い』のチャングムみたいな展開です。
朝鮮王朝が意外と女性の登用が緩かったのに比べて当時の琉球王朝ではどんなに優れた才能を持った女性でも決して政治の世界には足を踏み入れることはできませんでした。
瞬く間に出世街道を突き進んでいく寧温を脅迫する人間が次々と現れ絶体絶命のピンチに・・・もし性別を偽って王宮で働いているのがばれたら命はありません。
出世を妬まれて窮地に追い込まれるのもチャングムみたいです。
「チャングムの誓い」にはまっていた人ならきっとこの作品にも引き込まれること請け合いです。
これ以上内容に触れると面白みが半減しちゃうジェットコースタームービーのような波乱を含んだ作品なので予備知識はこれくらいにしておきますねhappy01

テンペスト  上 若夏の巻

Book テンペスト 上 若夏の巻

著者:池上 永一
販売元:角川グループパブリッシング
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goodテンペスト 上 若夏の巻(←クリックdelicious

作品のボリューム(分量)は2段組で400ページ以上と結構読み応えがあります。
借りて読んでいる自分としては2週間で読み終えないといけないというリミットがあり読み始めは少し大変に感じていましたが1日1章(約50ページ)のペースで読みきりました。

その他読む上でボリューム以外に大変なところは以下の点でしょうか?

琉球王朝時代の作品なので登場する役職や建物の名前などが琉球の言葉で表現されているので覚えるまでちょっと大変でした。
黄金御殿はクガニウドゥン、親雲上(ペーチン)、大与座(オオクミザ)、大親(ウフヤ)、御拝(ウヌフェー)、聞得大君(キコエオキミ)等すぐには覚えにくい単語が続きます。
一応、別刷で単語と読み仮名のしおりが付いています。

もう一つ、この時代の教養の一つに琉歌という和歌のような詩が作品中に多く登場しますがこれが5・7・5調等の馴染みの節で読まれていないのではっきりいって読みにくいです。(私はこの部分は飛ばして訳だけ読んでいます)

search琉球王朝の歴史や官職についての詳細(Wikipedia)

good作品の舞台・首里城について

この作品は沖縄県人以外には本当に馴染み薄い時代背景を舞台にしていて少々とっつきにくい面もありますが、作品を通して全体的に平易な文体で書かれていてしかも登場人物もいききと描かれているので上下巻合わせてのこのボリュームを除けば多くの人にオススメしたい作品です。
堅苦しい本土の時代小説風に書かれていたらかなり手ごわいボリュームの作品になっていたでしょう。
やはり上下巻あわせてこれだけの厚い本をベストセラーにしてしまう理由には読みやすさも考慮されています。
(この作品は2009年「本屋大賞」ノミネート作品です)

小さな島嶼国家であった琉球が清と薩摩藩と絶妙なバランスをとりながら独立国家として生きた困難さを知り国際社会で自らをを埋没させずに世界を相手に交渉する琉球の外交手法には現在の日本も見習う部分はあると思う一冊です。
ころころと変わるどこかの首相に孫寧温の想いが少しでも伝わってくれたらなぁ~。
・・・とはいえ孫寧温自体は架空の人物です(念のため)

テンペスト 下 花風の巻 Book テンペスト 下 花風の巻

著者:池上 永一
販売元:角川グループパブリッシング
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下巻ではいよいよ琉球にも列強の力が否応無く忍び寄ってきます。
ペリーが那覇港に琉球と条約提携のために黒船に乗ってやって来ます。
日本の開国とともに琉球は国家としてどのような最後を向かえるのでしょうか・・・
この記事を書きながら現在下巻を読んでいますがますます面白くなっていきますよ! 

     

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